ナビレク防災イベントミニレポートと11月お散歩会のお知らせ

こんにちは しばです。
秋分の日を過ぎて涼しくなりましたね。
朝夕はぐっと冷え込む日もあり、早くも毛布を引っ張り出してきました。
小さな秋を見つける余裕もありません。

さて、今回は久しぶりの更新で7月に開催した防災イベントのレポートを簡単にお届けしようと思います。

ナビレク避難マップ作成リクエストは9月30日月曜日まで受け付けています。
ご自宅から避難場所にもなる学校や施設、
いざという時に一緒にいようと約束しているご家族、親戚、ご友人宅などへ行くナビレクマップを用意しませんか。
ご自宅を起点とするマップは通常、片道9,900円にて作成していますが
9月30日まで受け付けている避難マップは、クラウドファンディングのご支援金をもとに
視覚障害者の方へ無料でお届けしています。
お申込みフォームはこちら

ナビレク防災イベント

株式会社アメディア代表の望月優がこれから歩くマップを参加者と聞いている様子

2024年1月から3月にかけて実施した避難マッププロジェクトのクラウドファンディングをきっかけに
今年はナビレクと防災を合わせたイベントを開催しました。

ナビレク歩行体験
新江古田駅集合と江古田駅集合に分かれて、駅から会場までの10~20分ほどの距離を、
視覚障害者と見える人の参加者同士でペアを組み、交流をしながらナビレクで歩きました。
今回、ルート上でお店が多かった江古田駅からのマップでは、いつもよりたくさんのお店を案内。
「途中、いろんなお店があることが分かって楽しかった」との声も。
ナビレクは手作りのマップデータなので、
観光マップとして、通過するお店や施設を全部入れることも
単純に移動を目的として、困ったときに人に聞けそうなコンビニや公共施設に絞ることも
避難マップとして、家族との合流地点をアナウンスするといった自由な使い方ができます。
そんな自由度の高い言葉の道案内ができるナビレクの魅力も体験できたナビレク歩行でした。

使用したマップ
お散歩会用 西武池袋線江古田駅から聖書キリスト教会東京教会まで 7月15日ナビレクの日

(お散歩会用)新江古田駅から聖書キリスト教会(丸成商事経由)



防災に関する講演
講師に北村弥生氏 (NPO 支援技術開発機構 研究顧問)をお迎えして、
災害が起きる前にできること、避難所へ行ったときの過ごし方などをお話しいただきました。

お話のなかで、普段から地域とコミュニケーションをとることや
いざという時に身を寄せられる関係を作っておくことも大事な備えだと感じました。

地区の催しに顔を出したり、防災イベントに参加したり、一緒にお茶を飲んだり。
近所に自分の存在を知ってもらい、お互いに名前を知っていて声を掛け合えるというのは
いざという時にも気にかけてもらいやすく、頼り切るわけではないものの完全に一人ではないという安心感は心強いですね。

避難所での過ごし方では、掲示板に貼られた情報に掲示した日付と時間があると、
視覚障害者は「○○日○時までのお知らせは読んでもらいました」と言えるという話があり、
見える人との円滑なコミュニケーションであったり情報の取りこぼしを防ぐことにもつながる
視覚障害当事者の私も簡単に思いつきそうで思いつかなかった、想定される不便を知る機会となりました。



簡易トイレを知る
イベントではこの後、在宅避難でも役立つ簡易トイレの使い方を紹介し、
実際に座ってみたり形状を触ってもらいました。
簡易トイレ、ご自宅の防災品に入っていますか。
便器代わりの椅子もセットになったキャンプでも使えるタイプと
在宅避難で自宅のトイレにかぶせて使えるビニールと凝固剤だけをセットにしたタイプトがあります。
あんまり触って確認したくないものなので、どう持って、どう処理すればきれいに処理できるか
一連の流れをシミュレーションしておくことをおすすめします。
最近読んだ何かでは、便座を上げて便器本体にビニールをかけると、その都度便座にかけるビニールが
下の水につかなくていいというコツが紹介されていました。
試してみてくださいね。



視覚障害者は助けが必要、でも、自分で何もできないわけではない
自分一人でも自宅から避難所へ行ける行動選択肢を持とうよ、と始まったナビレク避難プロジェクトは
クラウドファンディングでの143名からのご支援、イベント、避難マップの提供と一歩ずつ進んでいます。
「助けて」「一緒に歩いて」そう言える地域や自治体などとの関係づくりとともに
ぜひ、ナビレクを使って歩くことも始めてみてください。
同じマンションや地域の支援者と歩いてみるのもいいですよ。


今回のイベントでは支援を受け、助けを待つ側の視覚障害当事者が
ナビレクでの歩行体験から講演などを通じて、自分の防災や行動を改めて考えるとてもよい機会となりました。

見える参加者からの感想


赤沼奏空(あかぬま そら)さん

お散歩会では、ペアの方と一緒に、実際の街並みを振動や音声を
確認しながら歩くことができて、とても楽しく歩くことができました。

防災セミナーでは、初めて点字の触地図に触って、読み方を教えて頂き、
防災トイレの使い方も、いざというときの使い方を学べて良い経験になりました。

北村先生の講演では、被災地の現場の声を活かした、実用的な防災対策を
お話してくださり、私も自分の町内で実践してみたいと思いました。
皆さんが優しくてフレンドリーに迎えて下さり、とても楽しい一日でした。
たくさんの学びがあり、またぜひ参加したいと思いました。

地図がある安心をみんなに!ナビアプリ「ナビレク」

2つのナビレクの画面。左にはダウンロードしたマップの一覧を表示した画面があり、右にはマップを再生モードで聞いているときの地図の画面が表示されています。

イベントの軸となるナビレクとは
視覚障害者が初めての道を一人で歩いて目的地まで行けるiOS、Android向けスマホアプリです。

現地をGPSに連動した道案内で歩く「案内モード」と
自宅でも現地でも歩き出す前に道案内全体の内容を予習できる「再生モード」があります。
案内モードでは、進む方向に振動するようにマップデータを作っていて
例えば右に曲がるルートなら曲がり角のとき、スマホを右に向けるとブルブルと震え、
左に向けると何も起きない、となります。
スマホを振動させ続けていれば正しいルートを確信をもって歩いて行けるんです。
ナビレクアプリ紹介ページ

使うマップデータは見える人が作る手作りのマップデータで
・視覚障害者に伝わる言葉の道案内
・適宜取り入れる、見えないユーザーに必要な情報
・リクエストに応じた歩きやすいマップの作成
が特徴です。

無料の公開マップはナビ広場サイトから障害の有無に関わらず、だれでもダウンロードして使えるようになっています。
自宅や個人的なルートは有料の個人マップとして作成してデータのダウンロードURLをユーザーに直接お渡しします。
ナビ広場トップページ

ナビレクは歩くだけでなくバスに乗っている間、次の停留所が分かるアナウンスマップを作成しています。
バス車内アナウンスマップの特集はこちら

ナビレクお散歩会では、ナビレクデビューの方も見える人で視覚障害に関心のある方も大歓迎です。
お気軽にご参加ください!

11月のナビレクお散歩会は寅さんミュージアムと渡し舟

日時:2024年11月4日(月・祝振) 定員20名を予定
主菜:一般社団法人音声ナビネット
12時30分 京成金町線 柴又駅 改札集合
16時15分 柴又帝釈天前 解散
昼食を兼ねた交流会もお楽しみに!
※参加費は音声ナビネット会員は無料、非会員は500円
※昼食を山本亭にて予定しています。飲食代は各自にてご負担願います。
ご興味のある方は info@onsaynavinet.com までお問い合わせください。
お申し込みの際はお名前とご連絡のつくメールアドレス、視覚障害者の方は同行援護の有無をお知らせください。
ご家族、ご友人とのご参加もお待ちしております。

シグナルエイドの本体写真。赤い本体にヘルプマークと同じデザインが印刷されています。

シグナルエイド

事前情報提供エリアを受信する機能を備えていて、エリアを受信したとき、「ヴッ ヴッ ヴッ」と本機が振動しお知らせします。音や音声案内が必要な時はボタン一つで案内を受けられます。
対象の信号機で歩行時間を延長することができる小型送信機。
視覚障害者の方:非課税

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