【ナビレクマップ質問箱】Uターンする歩道橋・スロープの説明

こんにちは しばです。
【ナビレクマップ質問箱】では
作成者から寄せられた質問へ、一人の視覚障害者としてお答えしていきます。
今回は、Uターンする歩道橋やスロープについてです。

ポイント・マークの置き方

作成Point1:Uターンの始まりと終わり、曲がるところにマークを置き、途中のポイントは置かない
作成Point2:Uターンの始まりのマークに説明をまとめる
作成Point3:手すりで辿っていけることをアナウンスする
これらのPointを押さえると、作りやすくなると思います。
☆ポイントは青いピン、マークは赤いピンのこと

参考マップ
京浜急行横須賀中央駅東口から横須賀年金事務所

市が尾駅西口から、横浜市青葉区役所、正面入口まで

作成Point1:Uターンの始まりと終わり、曲がるところにマークを置き、途中のポイントは省略する

歩道に降りる駅デッキの階段から降りた先の歩道までが写っている、Googleマップの航空写真です。階段の手前にマーク、折り返してしばらく進んだ先にポイント、その先の横断歩道の手前にマークがあります。折り返しでは距離が近くなるため、ピンが省略されています。
歩道から折り返して上がる歩道橋の航空写真です。上り始めるところにマーク、ピンとピンの間に十分な距離が取れるため、折り返しにもマークがあり、2つのマークで折り返しの説明をしています。


Uターンするとき、それまでの道と同じようにポイント・マークを置くと
折り返した後の説明を先に拾ってしまったり
通り過ぎたところの説明を再度拾ってしまいます。
これは、各ポイント・マークの距離が近すぎるためです。

Uターンする場所ではポイントは省略して
ナビレクアプリを使ったときの
マークの振動機能で誘導することを意識してみてください。

2つのピンの役割
ポイント(青いピン):ピロリ、と高い音がする。
          マークの間に等間隔で配置されていると正しいルートを歩いている耳印になる。
          テキストは必須ではないけれど、路地や店舗など「○○を通過」のようにも使う。
マーク(赤いピン) :ジャーララッラとやや低めの音がする。
          横断歩道や曲がり角に置く、注意を促す耳印。
          現地案内時には進行方向の次のマークに向かってスマホが振動する。

作成Point2:Uターンの始まりのマークに説明をまとめる

駅デッキから歩道に降りる最初の階段の手前にあるマークに、これから歩道に出るまでの折り返し方をまとめて説明されています。
歩道から歩道橋にあがる地点のマークに、スロープまでの説明があります。
歩道から歩道橋に上がる中間の折り返し部分のマークに、歩道橋を上がりきるまでの説明があります。


作成Point1で説明したように
複数のピンに説明を分けると
近いピンの説明を拾ってしまうことがあるため
今とるべき行動が分かりにくくなります。
そこで、Uターンが始まるところで、Uターンが終わるまでをまとめて説明します。

作成Point3:手すりで辿っていけることをアナウンスする

折り返しの説明が伝わるか不安な場合や
左右に降りられる場合などでは
「手すりに沿って」といった表現が有効です。
例えば、左に折り返して降りる、上るとき
「正面の階段を降ります。左の手すりに沿って反時計回りに折り返します。途中、踊り場が1つあります」
このような説明なら、曲がる場所にマークが置けない距離感でも
曲がり方がイメージできます。

目の不自由な人に伝えたいPoint
・階段かスロープかをアナウンスする
・階段またはスロープが左右正面どちらにあるかをアナウンスする
・踊り場がある場合、いくつあるかをアナウンスする
分かれば入れたいPoint
・階段がどんな様子かをアナウンスする
階段の間にスロープがある場合
白杖で確認もしますが片足がスロープに乗ってしまう恐れもあるため
スロープがあることを言って上で手すりを使うよう誘導すると安心です。
・階段があるのに手すりが切れる
時々、階段を数段残して手すりが切れることがあります。
「最後、手すりが切れた後も4段ほどおります」
といったアナウンスがあると身構えることが出来ます。

最後に

バリアフリーマップを使うアプリ「ナビレク」には
自宅にいながらガイドを聞ける予習機能があり
歩く前に「そういう道なのね、なるほど」とイメージできるため
初めての道でも、多少複雑でも対応しやすいのが特徴です。
今回のように、ピンが近くなりすぎて進行方向のガイドを正しく伝えられない場合
ピンを極力減らしても、予習機能でイメージが伝われば歩けます。

注意点は
ただピンを失くせばいい、とだけ覚えると分かりにくいガイドになってしまうため
失くした分の説明ができているか、ピンの距離感覚的になくさないでマークで誘導できるか
を意識してみてください。
自己レビューも大事です。
自分で作ったガイドを自分で歩いてみてください。
何か用事がある慣れない場所のナビレク・バリアフリーマップを作成して歩いてみると
思ったよりもピンを早く拾ってしまっていたり
ピンが近すぎてガイドとして機能していないことも
スマホ画面を見なくても目的地に行ける体験ができます。

それでは、今回はここまで。
次回の更新をお楽しみに!

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