視覚障碍者と物件選び

こんにちは。ばんです。
今回は視覚障碍者が一人暮らしをする事になった際、物件で意識したほうがいいと思う事をお話します。

①これから一人暮らしをする人へ

これからの時期、大学への入学や就職などの理由で1人暮らしを始める人も増えてくるかもしれません。
家は生活の基盤であり、簡単に変えられる場所ではないので間違いなく選びたいものです。
ですので不動産屋さんへ直接訪問して、条件を相談しながら部屋を決める事をお勧めします。
今はインターネットで物件を探すことも出来ますが、部屋の印象などは写真で見せていることがほとんどなので、視覚障碍者全般にとってあまり使い勝手がいいとは言えないからです。
とはいえ条件と言っても、1人暮らしをしたことが無いと何に困るかは分かりにくいものですので、今回は私が一人暮らしをしていて物件選びで視覚障碍者だから意識したほうがいいと思う事をいくつかお話したいと思います。

②物件選びで視覚障碍者だから意識したほうがいい箏

・駅からの距離

これは近い方がいいですが、それよりも最寄駅からのアクセスが簡単かどうかが重要になります。
例えば駅から5分で複雑な住宅街の中にある家と駅から10分でまっすぐ歩くだけで帰れる家なら私は後者を選びます。
視覚障碍者にとっては「迷子にならない」事が最も重要です。
1人暮らしになったら迷子になってもすぐに助けてくれる人はいませんし、仮にいたとしても住所の特定がトラブルに繋がる可能性は否めません。
さらに言えば、常に健康なコンディションで家に帰れるとも限りません。
疲労していたり、体調が優れない状態でも家に帰れる必要があります。
ですので、駅からどれだけ簡単且つ確実に帰れるかは近さより重要になります。

・コンビニ、スーパーマーケット、内科にアクセスしやすい箏

立地という観点ではこれらにアクセス出来れば最低限生活には困りません。
日常的に購入するものはほぼ食材になるので、総菜の調達といざという時のATM、支払いが出来るコンビニ、自炊用の食材が購入できるスーパーマーケットは特に近いと良いです。
また、不調になった時とりあえずすぐに行ける内科があると良いでしょう。
これらも上記と同様、近さよりもアクセスが確実に出来る事を優先したほうが、トラブルになりにくいです。

・階数について

これは好みが分かれるかもしれませんが、私は高い階層の方がいいかと思います。
視覚障碍者の1人暮らしで最も苦労するのは虫が侵入した時の対処です。
弱視でもすばしこい虫を1人で駆除する事は極めて困難です。ですので、普段から侵入させないようにする必要があります。
そして経験上、高い階層にいる方が侵入して来ることが少ないため、高い階に住んだ方が対策になる為です。

・日当たりについて

これは障碍の内容で変わってきます。
夜盲や光覚などの場合は日当たりがいい方が光を感知しやすい為良いでしょう。
逆に羞明の場合は日当たりが悪い方が、日常生活を送りやすくなります。

・キッチン

キッチンはまな板を安定して置けるスペースを確保できる広さが欲しいです。
ワンルームの物件はコンロが1つだけの事が多く、まな板を安定しておくのが難しい場合もあります。
無理な体制で調理をすると健常者以上に怪我をしやすいです。
IHの場合は調理スペースに流用できる事もありますが、ガスコンロの場合はそれが難しいのでよく確認しましょう。

・フローリングか畳か

最近の物件はフローリングが多いかと思いますが、どちらにもメリットがあります。
フローリングの場合は家具が高くなるので床付近に物を置かなくなるため、何かに足を引っかける事が少なくなります。
逆に畳の場合は物を落としても高さが無く、い草が柔らかい為割れたり壊れたりする事が少なくなります。

③不動産屋さんに相談してみよう

上記で挙げた以外にも色々と好みや個々人での生活スタイルもあると思うので、不動産屋さんに相談して物件を選ぶといいでしょう。
一度住み始めたら中々変える事は出来ないので、慎重に選びましょう。

不動産屋さんまでの道が分からない人はナビ広場でリクエストしてみては如何でしょうか?

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