音声ガイド地図作り初級編(2020年7月5日版)

文責 望月 優

序文

この制作ガイドはナビエディット初学者向けの作成案内となります。
以下の基準で作成して頂ければ、シンプルで役に立つ音声ガイド地図ができます。

1.直線コースでは、10メートルから30メートルごとにポイント(青色)を付けます。

説明のついていないポイントでも、歩いていると効果音がなるので、正しい経路を歩いていることが定期的に確認できます。
「連続ポイント追加」機能を使うと、直線上にポイントを自動的に付けられます。

備考:一方通行の道の場合、進行方向または逆方向に一方通行であることの説明があるとより親切です。

(例) この道は、進行方向に一方通行です。車が後ろから走ってきます。

2.曲がり角と通りを渡る手前にマーク(赤色)を付けます。

マークはポイントに「重要」という印を加えた状態です。
ナビレコは、マークに向かって振動します。マークが正しくついていると、振動を頼りに歩くことができます。

3.出発地点の説明

出発地点では、どの方向に歩き始めるのかを記載します。
身体の向きで左右前後の方向が変わってしまうので、背中が向いている方向を記載した上で左右を書きます。

(例) バスを降りたら、車道を背にして左に50メートル進みます。

備考:目的地まで点字ブロックが途切れなく敷設されているときは、そのことをお知らせするとより親切です。

(例) 目的地まで点字ブロックがあります。

4.到着地点の説明

到着地点では、目的地の入り口が本人の向いている方向に対して、右にあるのか、左にあるのかまたは正面にあるのかをお知らせします。

(例1)入り口は正面の自動ドアです。

(例2) 右手の階段を6段上がると、入り口の自動ドアがあります。

5.次のマークまでの説明

曲がり角の時には角のマークの位置で、通りを渡るときは、渡り終えた位置のポイントまたはマークで、次のマークまでの方向と距離をお知らせします。

(例1:曲がり角のマークで)右に曲がり、真っすぐ50メートル進みます。

(例2:道を渡り終えた直後で)渡り終えました。そのまま30メートル進みます。

(例3:渡り終えてすぐに曲がるときのマークで)渡り終えました。左に曲がり、道なりに150メートル進みます。道は緩やかに右にカーブしています。

6.道を渡る前の説明

正面/右/左の道を渡ること、道幅が10メートル以上のときは道の幅を知らせます。
道幅が狭いときは、直前の説明でよいですが、大きな通りを渡るときは、30メートルぐらい前で予告します。

(例1)直前ポイント:正面の道を渡ります。道の幅は約15メートルです。

(例2)予告ポイント:30メートル進んで左の信号を渡ります。
直前ポイント:左の大通りを渡ります。道の幅は約30メートルです。

(例3)予告ポイント:30メートル進んで右手の靖国通りを渡ります。音響式信号機があります。
直前ポイント:右に渡ります。道の幅は約30メートルです。

備考:通りの名前がわかっているときは、その名前を使用するとより親切です。人に道を尋ねるときのキーワードになるからです。

7.点字ブロックの説明への活用

点字ブロックは、その通りに歩いたら便利な場合は、説明に織り込むと、歩きやすくなります。

(例1)点字ブロックに沿って約100メートル道なりに進みます。

(例2)点字ブロックの二つ目の分岐を左に曲がり、正面玄関に向かいます。

(例3:信号の手前で)点字ブロックに沿って少し左に移動すると、信号があります。

備考:自分なら沿って歩きたくないような点字ブロックの敷設の場合は、説明には入れないでください。概観地図のイメージが崩れてしまいます。

8.自己レビュー

視覚障害者は、ナビレコの再生機能で聞いて、概観地図をイメージします。
あなたも同じように、一度ナビレコ(iPhone用)またはナビレコ Lite(Android用)で自分が作成した音声ガイド地図を再生してみて、目をつむって聞いてみてください。
道の流れが頭の中でイメージできれば良い地図です。
流れがイメージできなければ、細かすぎる説明が紛れ込んでいるか、またはその経路の難易度が高すぎるかも知れません。

9.「みんなで作りみんなで使う」音声ガイド地図

公開音声ガイド地図は、「みんなで作りみんなで使う」を目的にしています。
あなたが作った音声ガイド地図は、他人の編集を許可設定にしておくと、どなたでも修正ができます。
公開した後、公開ページのコメント欄に「地元の方、修正してください」、「ベテランの方、助言ください」などと書くこともできます。
積極的な投稿をお待ちしています。

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