「せっかくだから」 ―ナビレコの先にあるもの―

こんにちは。kojikojiです。

①宮崎まで行ってきました。

先日、青島太平洋マラソンを走ってきました。
この大会は、会場に視覚障碍者用テントを設置するなどの対応をしているので、視覚障碍者のランナーもたくさん参加しています。
今回私は伴走ではなく一人で参加してきました。

「宮崎に行くなら『おぐら』っていう元祖チキン南蛮の店に行くといいよ」と知り合いから言われて、せっかくだからこの機会にしっかり寄ってきました。
評判どおりおいしかったのですが、このブログは食レポ目的ではないので詳しくは省略します。

この「せっかくだから」という発想、昔からの貧乏性のせいか、私は人より多いかも知れません。
どこかに出かけるときや何かをするとき、「せっかくだから」とか「もったいないから」と、いつもついでにできることを考えてしまいます。

②ナビレコのガイド作るとき

さてさて、ナビ広場で公開されているナビレコのガイドの数が2300を超えました。
ナビレコを広める一般社団法人音声ナビネットができてから2年と9か月。この数ってなかなかすごいでしょと関係者として思ったりしています。
そのうち私が作ったガイドは66本。全体のわずか3パーセントくらい。
こちらは全然すごくないのですが、そのガイドを作るとき、目的地の施設の人に「こんなの作りました!」だとか「これ公開してもいいですか?」って、できれば伝えたいと思っています。
ガイドを作っただけじゃなくて、せっかくだから目的地にいる人の障碍に対する理解も深めたほうがいいでしょということです。

相模原市の橋本商店街では、ナビレコのガイド作成に賛同してくださった六つのお店や歯医者さんのガイドを作りました。
当然、橋本駅からのガイドが公開されていることをみなさんご存じです。
これはもちろん、そこで仕事するみなさんの気持ちが元々あってこそのことですが、この活動によって理解がさらに深まっていると思います。
例えば、本格インドカレーのエイムズさんは、お客様が盲導犬と一緒にいらっしゃったことがきっかけで、今では、店頭に「ほじょ犬シール」を貼ってくださったり、盲導犬のパンフをレジ横に置いてくださったりしています。

うまくいく場合ばかりではありません。
九州に旅行した時に、あるチェーン系のホテルに泊まりました。駅からのガイドを作って、泊まりついでに支配人にお話したところ、戸惑った表情で視覚障碍者単独の受け入れは難しいと言われてしまいました。
例えば、緊急のときの避難誘導とか、朝食がバイキング形式なのでとか、ぎりぎりの人数でやっているから対応しきれないということでした。
会社に確認していただくようお願いし、半月後くらいにお電話いただきましたが、やはり難しいとの結論でした。
とりあえず、合理的配慮とかを強くは言わず、このホテルのガイドはそっと削除しました。
今回は、視覚障碍者が単独で移動することがあるということを認識してもらうにとどめた感じです。

社会の意識がいっぺんに変わることはないので、じわじわと活動していきたいと思います。
ナビレコは単なる道案内アプリで終わるものでなく、相互理解につなげられるものであるはずです。

ところで、宮崎駅からおぐら本店までのガイドはせっかくだから作ったんですよねって?
今回は食べること走ることに夢中だったので、それは見逃してくださーい!

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